前立腺癌と父親が宣告されてから三年ほど経ちました。父親の癌は完治することはないようで、注射や投薬によって症状を進行させないというスタンスでうまく病気とつきあっていくしかないようです。
今も数カ月に1度、病院に通って医者に診てもらっている状態ですが、治療にあたっては医者と患者の信頼関係が大変重要であると痛感させられました。
ある日、父親が病院に行ったときに、それまで服用していた薬をやめ、様子を見るということを医者から言われました。癌という深刻な病気の治療で薬を服用しないというのは甚だ疑問でした。父親は言われるがままに薬の服用をやめました。
すると数ヵ月後に通院した時に状態が悪化していました。父は状態が悪化するに至るまでの経過に納得がいかず、ついには担当の医者と大声で口論してしまいました。そのときに医者が言ったことが非常に父親の気持ちをないがしろにしたものでした。「あなたは高齢で、もう平均寿命は越えているのだから...」と言われたというのです。
おそらく医者は平均寿命を超えたいるのだから、完治はできない。癌とうまくつきあっていきましょうという趣旨のことをいいたかったのだと思います。ところがその言葉を受け取る患者である父はそうは受け取りませんでした。
平均寿命を超えているのだからと言われれば、その後に続くことばはいつ死んでもおかしくないということだと受け取りました。癌の治療にあたっては医者が強者、患者は弱者です。医者の胸先三寸で患者の命はどにでもなると言っても過言ではありません。そんな立場的優位から上から目線でものを言うのはどうなんでしょうか。
ましてすがってきている患者に対して怒鳴りつけるという態度は到底許されません。全国には同様の経験をしている方が大勢いると思います。そんな人たちが「がん治療と向き合う人の情報サイト」などを通じて意見交換したり、情報交換をするのは患者にとって大きなよりどころになるのではないかと思います。